40 スペシャル・リーディング『蜜柑とユウウツ』
8月18日(日) 16:00-18:00
大ホール
有料1,000円
清冽の詩人・茨木のり子のちょっと風変わりな評伝劇を、この日だけのスペシャルなキャストでリーディング。第19回鶴屋南北戯曲賞受賞作。
── 詩人・茨木のり子が亡くなってから4か月後のある日。
主を失った家に、甥と編集者らが未発表の遺作を探しにやってくる。
だが部屋の中にはその様子を見守る先客がいた。
3人の「のりこ」と、管理人を名乗る「タモツ」。
異なる時空が幾重にも重なり「茨木のり子」の言葉と人生がよみがえる。
終戦。 結婚。 そして別れ…。
遺された1冊の詩集をめぐる物語 ── 。
(東京芸術劇場Webサイト、2018年再演時の作品紹介より)
作=長田育恵 演出=マキノノゾミ
出演=円城寺あや おかやまはじめ 竹下景子 西山水木 根岸季衣 髙橋洋介 細見大輔 山口良一
戦後の焼け野原に最初に登場した女流詩人、茨木のり子さん。暮らしを紡ぐように生きた彼女の背骨には、女性にとっての現代史がありました。
評伝劇といえど、戯曲の本当の主人公は名もなき女性たち(の幽霊)です。茨木のり子さんの詩を交えながら辿る、三人のノリコたちの終わりなき旅の行方を、どうぞお楽しみください。
(長田育恵)
この戯曲がノリコという名の三人の幽霊が登場するという不思議な形になったのは、もともとがグループる・ばるからの依頼で書かれたせいです。いわば偶然の産物ですが、今となってはその偶然はあたかも必然であったように思われます。
もう一度新たなキャストでこの作品に出逢えた偶然を、再び必然に変えられたらと思います。
(マキノノゾミ)